私は30代後半になりますが、サラリーマンとしてこれまで約20年間をプレーヤーとして過ごしてきました。
ちょっと長めかもですね(笑)
そして、プレーヤーとしての私は、多少なり大雑把なところはあるものの、作業の速さという点においてトップクラスになっていました。
なんでも長くやっていくと、多少の個人差はあれど、ある程度の速さにはなるので、決して鼻が高くなるようなことではありません。
それでも、
「先頭に立って現場を回してる」という自負はあり、このままプレーヤーとしてやっていればいいだろと、どこかでフワッと思っていた。
そんなある日、バリバリのプレーヤー気質の私にも、ある程度の経験と年齢を考慮されてか、リーダーという立場がまかされることになった。
そのとき思ったのは、「リーダーって何をするんだ?」ってことです。
わかってるようで、そんなこともわからないのが悲しかったけれど、意外とそういう人って少なくないのでは?とも思った。
でも、まかせられたからにはリーダーとしての責務を果たしたいと思い、その類の本を手にしました。
その本は「リーダーの仮面」です。
リーダーの仮面 ── 「いちプレーヤー」から「マネジャー」に頭を切り替える思考法 | 安藤広大 |本 | 通販 | Amazon
少なくとも、私の現場では実践されていないようなことが書かれており、目から鱗ではありましたが、出会えて良かったと思う良書でした。
バリバリのプレーヤーは失敗ハイリスクあり
リーダーになると、「教える側に回る」というようなスタンスになるケースがあります。
長年の経験をもとに、後輩が困らなくていいように手取り足取り指導する人もいるでしょう。
また、プレーヤー上がりのその腕前を披露して、「見たか?こうやるんだぜ!」ってやっちゃう人もいませんか?
この本では、これらを最悪なパターンと切り捨てます!
もちろん、入社間もない新人さんには、手取り足取りは必要になりますので、ここは間違えないように。
先程の例のような優しいリーダーやできるリーダーは、実はリーダーとしての役割・責任を放棄している状態になります。
皆さんの職場では、このようなケースは発生していませんか?
細かい指導をして、個人で解決可能なことにも先輩や上司に質問をして、自分の頭で考えることをしなくなった部下はいませんか?
「指導」というと聞こえは悪くないですよね。
先輩が後輩に必要な知識を継承することは、ある意味当然という不文律がありますから。
しかし、これからの私は考えを改めます。
本の中では、「5つのポイント」のみに絞ってマネジメントすることを推奨しています。
それは、
「ルール」
場の空気ではなく、言語化されたルールをつくる
「位置」
対等ではなく、上下の立場からコミュニケーションする
「利益」
人間的な魅力ではなく、利益の有無で人を動かす
「結果」
プロセスを評価するのではなく、結果だけをみる
「成長」
目の前の成果ではなく、未来の成長を選ぶ
なんか冷たそ(笑)
もちろん、冷徹な人になれと言っているのではなく、会社の未来や個人の成長に必要な要素のために、これらを遂行できる「リーダーの仮面」をかぶれ!というものだ。
そして、これらは私の職場では使われていない(おそらく誰も知らない)と思われるので、一つずつ確実に取り組んでいく予定だ。
最初はやはり、「ルール作り」であろう。
チームのルール作り
ルール作りというと、なんどか堅苦しくて、覚えるのが面倒だなとか思いますよね。
私も若かりし頃は、
ルールに対して
「現場を縛るんじゃねぇ(・`д・´)」と思ってしまってた方でした。(笑)
なんでしょう、
ルールを覚えること自体が脳のキャパを奪っていくんじゃないかというような考えを持っていて、
ただ面倒くさがりな自分を正当化しようとしていたなと、今になって気づきました。
では、もし仮に「全て自由にやれ」と言われたらどうでしょう。
本書には、それはストレスになるのだと書かれています。
例として、交通ルールについて触れてみましょう。
「自由に走っていい」と言われたから60キロで走行していたのに、「ここは50キロ以上で走っちゃだめなんだよ」と言われ、違反切符を切られたらどう思うでしょう。
リーダーは、この交通ルールの例のようなエラーをなくすことを、組織の中でやっていかなければならないのです。
たしかに、コミュニケーションエラーが起こる理由として、
「◯時までに□□□を△△さんに伝える」というルールの「◯時までに」がなかったせいで、
お互いに不満を抱き、ギスギスとした空気になっていくということが、私の職場でもありました。
また、そんな環境が長く続いたことも影響してか、話し合う風土すらもありません。
しかし、これはどちらかが悪いということではありませんよね?
ルールがなかった、もしくは、ルールが不十分だったということが、問題の本質であると考えられます。
ルール作りという視点を持つことだけでも、組織が大きく変化すると実感できました。
ダメなルールは混乱を生む
ここまで「ルールは大事」ということをお話してきましたが、ただルールを作ればよいというものではないことは、理解に難くないと思います。
ルールを作るうえで大切なことは、
- 誰が何をいつまでにやるかを明確にする
- 主語を曖昧にしないこと
この2点が挙げられています。
なんだか当然のことのようにも思えますが、これが出来ていない人は多いそうだ。
前者については、先程の「チームのルール作り」でも触れましたが、
「いつ、誰が、何をするのか」
これを明確にしなければ、認識の違いからコミュニケーションエラーが生まれて、ギスギスとした雰囲気になってしまいます。
そしてもう一つが後者、
主語を曖昧にしないことです。
これはどういうことかと言うと、本の中の例文を引用します。
「この会社では早めに出社した方がいいよ」
「一般的にあいさつはするものだよね」
「この仕事、早くやらないと上が怒るよ」
「できなくても部長には自分がうまく言っておくからさ」
といったものです。
これらのリーダーの言葉は、部下と同じ位置から発言していることになります。
こうすることによって、部下には緊張感がなくなり、なぁなぁの関係へとなることで、部下の成長の妨げとなってしまうのだそうです。
これについては、あまり見かけないものの、ゼロではないなぁと思わされるところがあります。
肝に銘じておきましょう。
このように、ルール作りについてのルールも覚えていきましょう。
速いプレーヤーの弊害
新たにリーダーとなった自分自身と、既にリーダーとして勤めている読者さん、これから同じ境遇になっていく読者さんと一緒に、「ルール作り」についてみてきました。
この書籍には、まだまだ実践すべきことが詰め込まれています。
ひとまず「バリバリのプレーヤーは失敗ハイリスクあり」と「チームのルール作り」を理解して、取り組みをスタートさせ、また新たな課題へと進みたいと思います。
最後に、余談にはなりますが、リーダーになるまで長い時間を要した私の経験を、参考になればいいなと思い、お話して終わりにしたいと思います。
私はプレーヤーとして長く、そして速かったので、重宝されていたと感じています。
それ自体は、若い頃の経験として必要だと思うし、自己肯定感も高まるので悪いことではないと思っています。
ただ、重宝されるプレーヤーというのは、時に都合よく利用される節もあるのだ。
私よりあとから入社したスタッフの方が、まだ経験値が浅いということもあり、業務への影響も少ないため、異動させやすいということがあったようだ。
つまり、私よりたくさんの経験ができることになる、ということだ。
もちろん、当時の私は「現場を回してる感」に取り憑かれていた?ので、それに対して本気で文句をいうようなことはなかった。
これはリーダーになった人ではなく、まだ若い方に対してのメッセージです。
自分のキャリアをなんとなくで考えていると、後回しにされるリスクがあります。
がむしゃらに頑張るのは良いことです。
それでも、少し狡猾さがあってもよいので、立ち回りについても考えていくことが大切ではないかと思います。
どうか後悔のないキャリアを、多くの人が歩めますように。
もちろん、
私も頑張っていきますよー( `ー´)ノ
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